この地域で県入りヘキサが存在する路線は r27, r29, r189 の三本であるが、上の地図を見てまず目に付くのが、
r29 の県入りヘキサの多さである。他の路線と比べて圧倒的に多く、その数は 12 に及ぶ(もしかしたら今は 11 かも?)。
文字通り、桁違いの多さであるといえる。
そんな r29 だが、その話は一旦置いといて、 r27 と r189 から紹介したいと思う。
というわけで、まずはヘキサの写真を以下に掲載する:
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いずれも、多少汚れているだけで良好な状態を保っていることが分かる。
r27 と r189 を比較すると、数字のフォントが異なることが分かる
(よく見ると漢字のフォントも異なるのだが、かなり微妙な差なので、ここでは割愛する)。
r27 の数字のフォントは「ヘルベチカ」といい、一般道に設置される案内標識の英数字は基本的にこのヘルベチカが使われている。
一方、 r189 の数字のフォントは明らかにヘルベチカとは異なる。
筆者の調べでは何というフォントなのかは分からなかったが、設置時期が昭和40年代以前の古い標識でしばしば見られる ※。
r189 上にあるこの二つの県入りヘキサも、恐らくその年代に建てられたものと思われる。
※ 国土交通省のこちらのページによると、
昭和46年11月の「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」第9回改正にて初めて「都道府県道番号」が追加されている。
明記されてはいないが、都道府県道番号の標識の様式を見てみると、数字のフォントがヘルベチカになっているように見える。
したがって、数字のフォントがヘルベチカになっていないヘキサは、この改正が施行されるよりも以前に建てられたのだと考えられる。
あくまで筆者が推測に推測を重ねた末の考えであるが…。
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次に r29 について詳しく見ていく。
r29 の県入りヘキサは r27 と分岐する交差点(玉機橋交差点)から梅ヶ島温泉までの区間に、平均して 2, 3km おきに満遍なく設置されており、
この区間内に存在するヘキサのうち、県入りヘキサになっているものは 6 割にも上る。
一方でその区間以外はというと、玉機橋交差点から南側にも長く伸びているが、そちらの区間には県入りヘキサは全く存在しない。
r27 と r189 の県入りヘキサに関しても、玉機橋交差点に近い方面にだけ存在している。
このように、この地域は県入りヘキサの設置場所の偏りが特徴的で中々興味深い。
では、その r29 にはどんな県入りヘキサが設置されているのか、以下に写真を並べてみた。
いくつかは汚れが目立つものの、軒並みきれいな状態を保っていることが分かるだろう。
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今回はこれらのうち、上の表で米印が付いている D 地点と G 地点の県入りヘキサについて小話を紹介したいと思う。
まずは D 地点。上の表で掲載した D 地点の県入りヘキサは 2019 年 10 月に撮影したものであるが、
2020 年 9 月に再訪した際には、右のように標識が路肩に横たわらされてしまっていた。
このヘキサの詳細については、以下の Twitter のスレッドにまとめているので、そちらをご参照していただきたい。
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次は G 地点。
右の地図は、G 地点付近を拡大したものである。
見ての通り、現役の r29 上ではなく少し脇道に入ったところに設置されている。
弊サイトに来られている読者の方々の多くはもう感づかれていると思うが、このヘキサが建っている道路は r29 の旧道である。
右の地図を見ると、現役の r29 上にトンネルが通っていることが確認できるが、
これは「珠数窪(じゅずくぼ)トンネル」といい、2002 年 1 月竣工、同月 24 日から開通している。
開通以前は G 地点を通るルートが r29 であったが、線形改良&幅員拡張のために珠数窪トンネルが開通したことで、
そのルートが旧道化した、というわけだ。
旧道に存在する県入りヘキサは、少なくとも静岡ではここだけである。全国的に見てもそうそう無いのではないかと思う。
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というわけで、以上で葵区地域の県入りヘキサの紹介を終わる。県入りヘキサという観点で見るとなかなかボリューミーな地域であるといえる。
県入りヘキサをたくさん見たいという方は是非、梅ヶ島温泉あたりを目標地点としてこちらの地域へお越しいただくとよいだろう。
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